【進撃の巨人】まだ終わりたくないリヴァイ『海の向こう側へ』

※最終話までのネタバレあり

 

※記事の説明

進撃の巨人】のストーリーが、ある一定のパターンを繰り返しながら進められていることに着目し、そのパターンを使って、空白(余白)部分にストーリーを当て込み、
そこから考察するという、かなり特殊なやり方をしております

以下の記事は、パターンを使って再構築したもの(ストーリー)となります

 

 

本当は…

 

どうせ死ぬなら… どうやって死のうと

命令に背いて死のうと…

好きな方を選べる自由があったはずだった…

 

 

 

エルヴィンが…あいつらの人生を貶めたり持ち上げたりして

…あいつらに印象操作した

 

 

 



 

なんで…

 

 

 

 

 

なんで あやまるんだよ…

 

 

 

 

 

 

俺たちは――

 

死んだ仲間に意味を与える

 

 

お前らはここで死に 次の生者に意味を託す

 

それこそ唯一

この残酷な世界に抗う術なのだ

 

「獣の巨人」は俺が仕留める

 

 

そうじゃねぇだろ…

 

あの勇敢な死者を

哀れな死者を

想うことができるのは生者である俺とお前だ

 

「獣の巨人」を成敗して

名も無き兵士達の死に意味を与えるんだ

 

 

 

頼むぜフロック…

あんなガキみてぇなこと言ってるようじゃ期待できねぇよ

 

(※こいつ=フロック)
(※「フロックを許してやってくれないか?」とエルヴィンに語りかけています)

 

悪魔を再び蘇らす…

そんなちっぽけなもんを使命にしてるようじゃ

到底敵いっこないって言ってんだよ

 

 

その悪魔に何を求めてんだよお前は?

反省してほしいのか?

謝ってほしいのか?

 

詐欺師に「騙すなんてひどい」って説教を垂れたいのか?

 

それでお前は満足かよ?

 

もうお前が知るエルヴィンはいねぇんだぞ?

 

 

なぁフロック

俺達の敵は何だ?

 

 

 あのことはまだ話していない

 

 エルヴィンが人類を救うことよりも

 エレンの家の地下室に行くことのほうが大事だったなんて

 

 こんなこと……

 

 なにより こんなことを話したら…フロックは

 

 

フロック達新兵の命が囮になる間に

俺が獣に接近する……

 

そうすれば「獣の巨人」を討ち取れる…

 

かもしれない…

 

 

…そうだ…

 

かもしれないだ

 

だが…そのためにはあの若者たちに死んでくれと…

一流の詐欺師のように体のいい方便を並べ立てたんだぞ?

 

エルヴィンが先頭を走らなければ誰も続く者はいないだろう

 

そしてエルヴィンは真っ先に死んだ

 

はずだった

 

 

とにかく こんないい加減なこと

…ここで言うべきじゃない…

 

 

 

 

4ページカットします

単行本3巻、特別編『リヴァイ兵士長』で読んでください

 

 

巨人を恐れず壁外への進出を試みる「調査兵団

 

 

希望と共に人材と資金が彼らに集中した

 

 

それほど

人類と巨人の間には “力” の差が存在している

 

 

 

君に託す

 

君が決めることになる

 

任せてもいいか?

 

そんなことを言われたのは初めてだった

 

 

確かに俺は人と違った

 

壁の中に自分の居場所を感じたことなどなかった

 

 

そう…壁の中は――

 

俺には狭すぎたんだ

 

 

わかりきったことをピーピー喚くな

もうそんなこと言われる筋合いはねぇだろ…

 

 

エルヴィンが団長なんだから

成果は出せるんだ

 

自分がネズミの巣で暮らしていることにさえ気付けない

ドブ臭ぇ小動物め

 

お前のその大したことない頭でも理解できるほどの偉業を持ち帰ってやる

 

 

だいぶカットしました

この続き(エルヴィンとリヴァイのやりとり)は72話『奪還作戦の夜』を読んでください

 

 

 

 

俺は巨人を絶滅させて

死んでいった仲間の思いに応えたかった…

 

 

でも…そんなことを望む調査兵団団長はどこにもいなかった

 

俺は叶わないとわかっている夢を…見続けていた

 

 

お前達の死には意味があった

 

「あいつらはすごい奴らだったよ」と讃えてあげたかった

 

 

でも…そんなことを望む兵士はどこにもいなかった

 

 

 

 

「答えてください!」

「今回の遠征でこの犠牲に見合う収穫があったのですか!?」

 

「死んだ兵士に悔いは無いとお考えですか!?」

 

 

あいつらは

上官に逆らえなかった腰抜けで

すべては俺が獣を奇襲するために犠牲になった兵士だった

 

みんな作戦通りにバラバラに砕けた

 

自分の死が誇らしいとか思う暇もなかっただろう…

 

みんな最後に感じたことは…

 

きっと…

恐怖だけだ…

 

 

 

……選ばれたかった

 

 

 

何であやまった…

何で俺はあいつらを助けなかった…

 

 

あの勇敢な死者を

哀れな死者を

思うことが出るのは生者である俺達だ

フロック

 

「獣の巨人」を仕留めて、あいつらの死には意味があったことを証明しよう

 

 

でも…そんなことを望む生者はどこにもいなかった

 



 

 

ミカサ…

本当に自分を抑制したんだな…

 

お前のこと聞き分けのねぇガキだと思ってたけど

逆だった…

 

ガキなのは俺だ…

 

どこかで自分は選ばれたと思ってたんだ

 

 

だから他の兵士が俺のために死ぬことも

「仕方が無い」って受け入れた

 

 

奇襲作戦だってそうだ…

あれほど憎んだ犬死にも「獣の巨人」を討ち取るためだと

すんなり受け入れられたのも

その成果は お前らみんなのものだ と思いたかったから…

 

それこそ都合のいい奴の発想だ

(※ここは何度も書き直しました)

(※当てはめてる単語は間違ってるかも)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これからどうする?

壁の外の人類は滅んでなどいないことがわかったからって…

 

それで人類は救われるのか?

 

 



 

 

 

アルミンは人には無い力を持っている

 

力があるだけでは何の希望にもなれない

 

決して

 

 

 

―――そう

 

 

俺達は何も成し遂げられなかった

 

 

 

エルヴィンの代わりは いる

 

ただそれが自分ではなかったというだけのこと

 

たったそれだけのことに気付くのに大勢の仲間を殺してしまった

 

 

なぜこんなことをしてしまったのか

 

 

 

ガキどもを海に届ける

それが最後の任務になる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2ページ弱ほどカットします

原作(90話『海の向こう側へ』)で読んでください

 

 

 

 

エルヴィンはここで死に、新兵達を地獄に導く

「獣の巨人」は俺が仕留める

 

 

獣の巨人を仕留めれば

みんなが幸せに暮らせると思ったから

 

 

でも…そんなことを望む「みんな」はどこにもいなかった

 

俺は呆れるほどおめでたい世界が見たかった…

エルヴィンの願いを叶えれば

俺もみんなも幸せに暮らせると思ったから

 

 

でも…そんなことを望むエルヴィンは

どこにもいなかった

 

 

俺は叶わないとわかっている夢を…見続けていた

 

 

俺はエルヴィンを逃がすために囮となり

 

あの時

死ぬべきだった…

 

 

 

 

 

 

 

そもそもは

 

エルヴィンとエレンが生きて帰ることを優先すればいいだけの俺がなぜ

あんな勘違いをしてしまったのか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「エレン!!」

 

 

 

 

「ほら 言っただろエレン」

 

 

 

 

 

「僕が言ったこと…間違ってなかっただろ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あぁ…

 

そうだ……

 

お前だったな

 

 

 

俺は自由になりたかった

 

母の願いを叶え

父と3人で幸せに暮らせると思ったから

 

でも…そんなことを望む父は

どこにもいなかった

 

母は叶わないとわかっている夢を

…見続けていた

 

俺は選ばれるはずのないガキで

 

あの日

死ぬはずだった

 

 

 

 

 

 

「ごめんなさい」

 

 

 

何であやまった…

 

 

 

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何で俺なんかを助けた…

 

 

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嫌だ――

 

 

まだ終わりたくない…

 

 

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まだ何も

 

 

 

 

わかってないんだ

 

 

 

 

 

 

 

【別バージョン】

最後にカルラとかミカサの画を使ってしまった…

というのは、こっちのほうが断然広がりがあるし、謎もあっていいと思ったからなんですが

 

でも、元々のちゅねの目的は

矛盾しているリヴァイのことがわかりやすいように組み直すことで

…編集し直す?再構成?

理想としては本編中で描かれることだけでやりたかったので、

別バージョンにも挑戦してみます

 

 

「嫌だ、まだ終わりたくない」の前の

マルセルの「すまない」に、リヴァイの「すまない」を持ってくる

 

それでやってみよう

 

 

 

俺は呆れるほどおめでたい世界が見たかった…

エルヴィンの願いを叶え

俺もみんなも幸せに暮らせると思ったから

 

 

でも…そんなことを望むエルヴィンは

どこにもいなかった

 

 

俺は叶わないとわかっている夢を…見続けていた

 

 

俺は生き残るはずのない兵士で

 

あの日

死ぬはずだった…

 

 

何で謝った…

何で俺なんかを助けた…

(※この場合の「助けた」は、「サポート」したという意味)

(※リヴァイをサポートするために、なぜみんな死を選んだ?みたいな)

(※そもそもみんなが拒絶してくれれば、作戦そのものが成立せず、自分もこんなことしないで済んだのに)

 

 

嫌だ――

まだ終わりたくない

 

 

まだ何も

 

わかってないんだ

 

 

 

 

あれ、こっちでもいけるな(笑)

リヴァイが何に執着しているかについては、136話『心臓を捧げよ』に唐突に出てくる「呆れるほどおめでたい世界を見たい」という理由に出来ますし

これならリヴァイの目的はあくまで「仲間のため」ということに出来そうですよね?

 

 

エルヴィンが大切なら、人類のためを思えばリヴァイがどうすべきだったか

エルヴィンを生かすためにリヴァイが死ぬ方を選ぶべきだった、ということになりそうです

注射器はエルヴィンに渡せばよろしい

 

ようは、自分が生き残る可能性が高い方をリヴァイは選んじゃったということなんですよ

 

このミカサのセリフが、後半の「上官に逆らえない腰抜け」に効いてくるんですよ

てか、ちゅねもあとで気づいたんだけど(笑)

そもそもはエレンを監視&守るために居るのに、上官の命令に逆らえない腰抜け

上官からエサぶら下げられると簡単にそっちに行ってしまう
ぶれぶれ野郎だから信用できないし、リヴァイの言葉に重みなんてないのに、雰囲気でみんな騙されてしまう

 

23巻以降のリヴァイのことは、もちろん壁を壊した後のライナーのことと重ねながら見ていきます

つまりリヴァイが自分の役目は終わった事を自覚しながらも舞台に上がり続けたせいで、敵も味方も、どんどんと人が巻き込まれて死んでいくという展開です

そう考えると、エレンがレベリオ襲撃に踏み切ったのは、エルヴィンが奇襲作戦に踏み切ったのと同じ理由で、リヴァイという、敵にまだ気づかれていない戦力があったからってのが大きい

それに加えてミカサ

アッカーマンの力だね

 

だからリヴァイさえいなければ、エレンは無茶な襲撃などせずに別の道をとったかもしれない

レベリオ襲撃がなければサシャも死ななかった

ワインの犠牲となった30人の部下も死ななかった

リヴァイが居なければ(死んでいれば)、ハンジは島を裏切る行動は起こさなかったし

リヴァイがハンジを扇動しなければ、マガト達マーレ側と同盟は組めず、エレンを止めに行くこともできなかった

港でかつての仲間同士が殺し合うこともなく、イェーガー派も死ななかったし、エレンも死ななかった

 

かもしれないよね

( ̄▽ ̄;)

 

うん、あくまでも、かもしれないだ

 

おもに使用したのは、

80話『名も無き兵士』、84話『白夜』、90話『海の向こう側へ』、71話『傍観者』、特別編『リヴァイ兵士長』

95話『嘘つき』、96話『希望の扉』、46話『開口』

 

 

余談だけど、神聖かまってちゃんの曲をひとつひとつ覚え始めてみて、これはあの歌詞に影響されたんだろうな~みたいな部分がわかるようになった(気のせいかもしれんが)

フロックが自分たちのことを「腰抜け」と自虐するとこ『22才の夏休み』だよね?

「帰りてー」が本音だった

www.uta-net.com

や、この歌詞、「詩」としてもすごくいいです

「声がする」ではじまるんですよ、たまんないわ

「10年前」いや「もうちょい前」で

「あだ名があった頃の話」だという感じで詩の世界に引き込んでいく、

なんだか邦画みたいな始まり方だよね

 

 

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