※最終話までのネタバレあり
本来はそうでない話を、いい感じに仕上げてある84話『白夜』の気持ち悪さがどうしても取れない
これを是正したい
是正とはいっても、自分の気持ちがスッキリするように整理したいだけです
単なるエゴです
95話『嘘つき』でマルセルが「すまない」とあやまっている
弟を守りたいがために、裏で色々細工して、代わりにライナーに犠牲になってもらった罪悪感からマルセルは謝罪したのだ
これがリヴァイの「すまない…」と状況と心境が重なっているのではないか?
と思い、84話と95話を合わせて読んでみた
このマルセルの「すまない」は、エルヴィンの「ありがとう」とも重なっていると思う
片や謝罪の言葉で、片やお礼の言葉ではあるが
マルセルって、ライナーが戦士に選ばれるように裏で細工していたんですよね
ひょっとしたら、確実にライナーを選ぶという確約を取り付けられた時に、マルセルは軍側の誰かに「ありがとう」とお礼を言っているんじゃないですかね?
↑こんな感じに
いけないことなのに、自分の願いを聞き入れてくれて「ありがとう」
不正してくれてありがとう
不正に気付きながら目をつぶっていてくれてありがとう
マルセルはその時、ポルコを守る目的が果たせたから「ありがとう!」という晴れ晴れとした気持ちだった
けれども、だんだんとライナーを犠牲にしてしまったことに罪悪感を抱くようになり、「すまない」という気持ちになってしまった
マルセルの場合は「ありがとう」から「すまない」を一人でやっているが、
これがリヴァイの場合では、「ありがとう」がエルヴィンで、「すまない」がリヴァイになっているだけのこと
なのかもしれない
84話『白夜』は本来、リヴァイが自分の誤りを認めて舞台から降りるシーンだ
71話『傍観者』で描かれたキースのように「凡人は何も成し遂げられなかった」と肩を落とし、調査兵団を去るべきところ
それを認められずに、リヴァイは自分を偽り、仲間を偽って、調査兵団に居続けることにした
なぜなら
これを上手く整理してみたい(^^;)
エルヴィンが死んでからのリヴァイは余生、みたいなものが確かあったな、と思い、検索しました
宙ぶらりんな状態ですよね。エルヴィンの最期に立ち会ったことで、役割を全うしたような感はあって。
キャラクター名鑑の作者インタビューだそうです
エルヴィンの最期に立ち会い、役割を全うしたような感があった
からの
これなら辻褄が合います
もちろん、獣の巨人を仕留めるという目的はあると思いますけど。
(キャラクター名鑑の作者インタビュー)
はい、振り返り
112話『無知』
エルヴィンがリヴァイに命じたのは「獣の巨人を仕留めること」であり、
死んでいった兵士たちに意味を与えることではありません
この時のエルヴィンの演説は、若者たちに死んでもらうために体のいい方便を並べ立てただけ
しかしリヴァイの中で「獣の巨人を仕留める」が「死んでいった兵士たちに意味があったことを証明する」に変わってしまっています
エルヴィンの命令を自分の中で捻じ曲げてしまったというわけですね
もしくは、リヴァイの中で目的がふたつあるとも考えられますが
「獣の巨人を仕留めること」というのがエルヴィンの命令で
「死んでいった兵士たちに意味があったことを証明したい」は、ごくごく個人的な感情
もっと踏み込んで
もし上記の二つが混ざり、「死んでいった兵士たちに意味があったことを証明したい」から「獣の巨人を仕留めたい」というのなら
リヴァイは一体、誰の死に意味を与えようとしているのか?
に着目すれば
「あの兵士に意味を与えるのは我々だ!」
というエルヴィンの言葉を信じて死んでいった若者たちのためではないでしょうか?
というか
リヴァイがまともなら本来はこうあるべきで、
もしそうじゃないとしたら、46話『開口』での104期ユミルのセリフをお借りしまして、
ライナーのように、リヴァイは矛盾したことやっているのに無自覚だった
何でそんなことになったのか知らんが…おそらく
本来は「獣の巨人を仕留める」目的のために若者たちに死んでもらう演説だったが、嘘を演じて作戦に参加するうちに、どちらが本来の目的かわからなくなった…
いや…もしくは罪の意識に耐えられず
心の均衡を保つため無意識に自分は、死んでいった兵士たちから意味を託された生者だと逃避し…そう思い込むようになったんだ
そんな感じか?
…すげえな
リヴァイの実直すぎる性格じゃあ そうなっても――
続く