【進撃の巨人】「心臓を捧げよ」9 後半

※最終話までのネタバレあり

※記事の説明

進撃の巨人】のストーリーが、ある一定のパターンを繰り返しながら進められていることに着目し、そのパターンを使って、空白(余白)部分にストーリーを当て込み、
そこから考察するという、かなり特殊なやり方をしております

以下の記事は、パターンを使って再構築したもの(ストーリー)となります

 

2022.9.8 一つ、言葉を修正しました(修正箇所は末尾にて)

 

 

 

 

「そして数年を地下街で過ごし」

 

 

 

調査兵団に入り」

「皆と出会った」

 

 

「エルヴィンの言葉に励まされて…尊敬していた」

「…ずっと…」

 

 

 

「俺も同じだ」

 

 

 

「悪いな…ハンジ」

「お前には助けられた」

 

 

 

「…あの時…」

 

(※↓この時)

 

 

「そうか……お前は気がついたんだ…」

「あの時に何がどうなってたのか気がついたんだ…」

 

「リヴァイが気づいたから…あいつは…」

 

 

「クッソォ…」

 

「…何言ってんのかわかんねぇなクソメガネ…」

 

「ああ、そうだね」

「ごめん」

 

「私が必死こいて嗅ぎまわっていた情報は」

「実はすべて “壁の外の人類は滅んでなどいない” ことを証明する一部で」

「仲間たちの大半は壁の外に人類が居るなんて知らずに死んでいった…」

 

「……」

「確証は無かったんだろ」

 

「……か…」

 

「確証…だと?」

 

 

 

 

 

 

 

(※下半身に目を落とすジャン)

 

(※男共は全員もれなくハンジにキン○マを掌握されている)

(※握りつぶされたくなければ――)

 

(※祈ってい…)

(※……)

 

「その情報が役に立つか立たないかをあんたらが決めなくてもいいんだ」

 

 

 

 

 

 

「エルヴィンを生き返らせようとしたお前を」

「エレンが散々拒んだ理由はこれか…?」

 

「できないよな、お前に…子供を殺すなど…」

「お前に与えられた使命は…」

 

 

 

「人類を救うほうを守れ」

 

 

(((((((( ;゚Д゚)))))))ヒィー(((゚Д゚)))ガタガタ

 

 

 

 

 

 

 

 

「悪いが…とんだ見込み違いだ」

 

 

「すまない……」

「俺はもう子供も殺せる…」

 

 

「お前は……賢い男だ」

 

「自分の部下(仲間?)を殺されても、ろくに調査(同情?)もしない相手にヘコヘコ従うことにした、あのお前だ」

 

(※リヴァイがヘコヘコ従ったのはエルヴィンとミカサ)

(※もしかしたらウーリも入るかもしれないけど、ハンジが知っているのは上記の2件です)

 

「どうしたらこれ以上あの子を失望させずに済むか考えたんだ」

「あの子が道を誤らないように必死だった」

 

19話『まだ目を見れない』

 

「しかしあの子は何も学ばなかったばかりか―――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……」

 

 

「あぁ…」

 

 

 

「なるほど……」

 

「気の毒に」

 

 

「……年頃だしな」

 

 

 

 

 

「……何が言いたい?」

 

 

 

 

 


「怖いなぁ…」

 

 

 

「言っただろ、リヴァイ」

「時間はある」

「お前にはまだ私達に伝えなかった情報がある」

 

 

「先にそれを言うのが筋だ」

 

「それとも誓いを立てるのが先か?」

 

「エルディアに自由と尊厳を取り戻すために」

「心臓を捧げると誓うなら」

「言え」

 

 

「俺は…もう……」

 



「注射器の使用権をお前に与えたのはエルヴィンだったな…」

 

 

「…任務なら命令すればいい」

「なぜあんなことを聞く?」

 

「…あれを使用する際はどんな状況下はわからなかった」

 

「つまり現場の判断も含めてリヴァイに託すことになりそうだと考えたわけだ」

 

 

「つまり…この秘密を知っているのが お前だけなんてことはありえない…」

「何人いるか知らないが」

 

 

「しかし…こんな重大な秘密は今まで知らされていなかった…」

 

「それでもまだ…とぼけてられるのか?」

「どれだけの仲間が巨人に食い捨てられていたか…」

「知りませんでしたと?」

 

 

 

「…いいか? あいつは命令はしていない」

「お願いした」

「任せてもいいか? と」

 

「最も生存率の高い兵士に委ねるべきだったからだ」

「お前が無理なら次は誰だ」

「ミカサか?」

 

「次のヤツに自分の命とどっちが大事か聞いてみる」

 

「違う!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「び…」

 

 

 

 

 

「…っくりした」

「どうしたの突然?」

 

「イ…イヤ…」

「違います…」

 

「俺は裏切り者かもしれませんがミカサは関係ありません」

「無関係です」

 

 

 

 

 

 

 

 

僕達にあの子の心が理解できなければ

 

始祖ユミルは…ハンジさんにつく…

 

 

 

考えろ

 

 

あの時、始祖ユミルは僕らに力を貸してくれた

その理由…

 

ジークさんの安楽死計画にのったハンジさんに力を貸した理由

 

始祖ユミルは繋がりを求めていた

僕らに何かを求めて…

 

 

「それに…エルヴィンはよく戦った」

「おかげで俺達は海に辿り着くことができた…」

 

「すべてはエルヴィンの頭の中の子供じみた妄想にすぎなかったんだ」

 

「そんな幼稚な理由なんかにするなよ!」

 

 

 

⇒(種なしスイッチを確認するアルミン)

 

⇒(しーん)

 

 

「…もういいよ」

「……成果を上げられずに死んでいった部下への贖罪のためだろ?」

 

 

 

 

「なぁ…リヴァイ」

「私達が捧げた心臓は」

 

 

「他の心臓を踏みつぶすためにあったのか?」

 

 

「なぁ、ハンジ…」

 

 

「違う……」

 

 

「私達が夢見た巨人のいない世界は」

 

 

 

 

「呆れるほど おめでたい 理想の世界だったはずだ」

 

 

 

 


「そうでなければ」

「あいつらの心臓と見合わない」

 

 

「…すまない」

 

「すべては死んでいった仲間のために」

「報いるために進み続けた」

 

 

「死んでも」

 

 

「死んだ後も!」

 

 

 

 

「これは」

 

 

 

 


「お前が終わらせる

 

 

 

 

 

「物語だろ」

 

 

 

 

 

 

 

 

「このまま逃げ隠れて…何が残る…」

 

「ダメだろ…お前は団長なんだから」

「人類が助かるためにはどうすべきか…」

 

「理解することをあきらめるな」

 

「…なあ、ハンジ」

 

 

 

 

「とすると選択肢は2つだ」

「リヴァイを置いて私達は生き残るか」

「3人とも死ぬか…」

 

 

 

「自分が文字通り、死んでも大切な人を助けたいと思っても」

 

 

 

 

「関係ない人を巻き添えにしたら…それは世界一悪い子だよね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…まぁ、エルヴィンならそういうだろうな……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前…やっぱり」

「母さんを止める気なかっただろ?」

 

 

「違う?」

 

 

 

俺は…

 

そんなこと……

 

 

 

俺は…

 

 

 

「母さん!」

 

 

 

 

 

 

 

「何にせよ お前一人の一生じゃ足りないと思っている」

 

「そうだな…たまには部下たちに団長らしいところを見せつけてやらないと」

 

 

「私は役目を果たしたと言えるのか」

 

「ずっと考えていたが」

「その答えがようやく出た」

 

(ハンジさん…)

 

「まったく…」

「団長に指名されたせいで大変だよ…」

 

「仲間には何か解決策を…」

「希望や未来を示さないとな」

 

 

「リヴァイ兵士長の隠匿罪については どうする?」

 

「ほうっておくわけにはいかない」

「あんなのでも かまってる暇はたっぷりある」

 

「ショックだよなハンジ…」

「あんたの一番の友人だったのに」

 

「うるさい だまれ」

 

「やぁ、世界の英雄達よ」

 

「…ハンジ」

「来てたのか」

 

「君達が勲章をもらうのを見に来たんだよ」

「一応私も世界を救った立役者の一人なんだからね」

 

「え、あっちに誰かいる?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「…マルロは」

「最期まで勇敢だった」

 

「そうだろフロック」

「話してやって」

 

 

「…へぇ」

 

 

「知ってる…」

 

「だから…」

「俺のことを信用しちまったんだろうな」

 

 

 



 

「生まれてきたことを 後悔しただろう」

 

 

 

 

 

 

「フロック…」

 

 

 

 

 

調査兵団として敗れるのなら

…奴も本望だろう

 

 

 

「…すまねぇ」

 

「よく恐怖に耐えた」

 

「お前は勇敢な調査兵だ」

「心から尊敬する」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうだな

お前の最期は…

お前らしくなかったぞ…

 

 

 

 

 

 

 

「どうやら…」

「お前の予想は当たったようだ…」

 

「どうしても… ダメらしい…」

 

「俺のせいだ…」

「俺が…」

「取り返しのつかないことを…」

 

(※リヴァイは問答無用でマルロとヒッチは置いて行こうとしていたけど、ジャンがマルロを試して合格させちゃったんだよね)

 

「…俺の判断で決めたことだ」

 

(※特攻に関しても、マルロを連れて行くことも、最終的に決めたのはリヴァイだったから)

 

 

「…俺の判断だと言ったろ」

(※フロックのことも無理やりにでも連れて行くべきだったと後悔してるジャン)

(※フロックもちゃんと調査兵団だったことを見抜けなかった)

 

「お前のは…判断材料だ」

「俺の判断に従え」

 

 

「……しかしお前が生きててよかった」

 

「真実はいずれ明らかになる」

「このままここを出よう」

 

「どうやって?」

 

「俺の罪をみんなが償うのか?」

 

 

「ジャンもさっきのを見ただろ?」

 

「ヤツの罪をお前が償うのか?」

 

「俺がハンジから心臓を取り上げた」

「だからハンジは巨人に踏みつぶされた」

 

「お前は団長の命令に従っただけだ」

 

 

「ハンジさんは…」

「お前とヤツの聞かれてはいけない会話を耳にした」

 

「俺は一人でもやるつもりだった」

「ヤツに協力しても見放しても、最悪の選択になっただろう」

「とにかく…大勢の仲間を殺した…」

「馬もベテランの兵士も新兵もすべてを巻き込んで…」

 

調査兵団団長の罪を調査兵の俺が裁いたんだ」

「お前もさっきのを見ただろ?」

 

「お前がやれと言ったことをヤツが言ったから、お前はやったんだよ」

「お前の証言なんか意味がねぇんだ」

「何より…お前が現場にいたことを、事情を知らねぇフロックが上に報告するだろうから…」

「上は獣を仕留め損ねたことに気付いてヤツは責任を取らされる…」

 

「もうヤツの居場所はどこにもなかった…」

「たとえ生きていたとしても、一生牢屋の中だ」

「そこらへんにいる無垢の巨人、いや、コニーの母ちゃんに食われる運命に日々怯えながらな」

「あのまま死んだことにしておいても、あの狭ぇ壁の中を逃げ回るしか…ヤツの人生は…」

 

「ヤツはきっとこう言うだろう」

 

 

 

「クソ!!」

 

 

 

 

「まぁ…そうかも…」

「だけど…」

 

「俺ならそんな人生は嫌だね」

「こうは思わないかリヴァイ」

 

「一生憲兵に怯えてネズミのようにコソコソ生きてくぐらいなら」

「いっそ自分の手でひとおもいに殺してやろうとは――」

 

「思わねぇよ」

 

「誰もがお前らみたいな 死生観 で生きてるわけじゃないんだよ」

「ネズミのような人間だって必死に生きていけるだろ?」

「…何もお前に貶されるような筋合いはねぇよ」

 

「…仲間や新兵を死に追いやったヤツが、のうのうと生き残って」

「気にせず生きていけるっていうのか!?」

 

「……」

 

「お前はヤツの正体がバレるのを恐れ…」

「アルミンに巨人の力を移せば上手く口封じできると思った」

 

 

「ヤツは…」

 

 

 

「――って」

 

「そうだ」

「そうだよ…!!」

 

「ヤツは壁の外に人類が生きていることを証明するために生き」

「証明するために敗れるのなら…ヤツも本望だろう」

 

 

「こうは思わないか、リヴァイ」

 

「一生天敵に怯えてネズミのようにコソコソ生きてくぐらいなら」

「ヤツは命をなげうってでも、その天敵に一矢報いてやろうとした」

「これはもうヤツの負けだ」

 

「だからお前はエレンに降参した」

 

「兵団内部にヤツを抱いては、どうにもならねぇ」

「仮に徹底してヤツを匿うにしても、どれだけの血が流れることか…」

 

↑アルミンのポジションに、髪が伸びた(もしくは長髪のかつら)エルヴィン(逃亡中)を想像してください

「…これで調査兵団は解散状態だな」

 

 

(※エルヴィンを匿うためにリヴァイが憲兵を殺しまくってる世界線

(※ツッコミどころ満載)

 

 

 

 

 

 



「考えるにおぞましいばかりか!!!」

 

「そんな愚行に費やす時間はどこにも無かった…」

 

「…多くの新兵に死ぬ決断をさせた」

「ヤツの敗因はこれに尽きる」

 

「何より多くの仲間の死は、その弔いの代償に調査兵団の崩壊は望むところじゃないだろう」

 

「それじゃ…」

「余計に俺はハンジに服従するしかねえな」

 

「もう俺の居場所はどこにもない…」

「このまま俺は死ぬまで この狭い檻の中だ」

 

「お前らは明日何をしていると思う?」

「明日も子供が作れると思うか?」

 

「明日もベッドで十分な子作りに励めると…思っているのか?」

 

「隣にいる奴が…」

「明日も種があると思うか?」

 

「俺はそうは思わない」

「そして普通の奴は毎日そんなことを考えないだろうな……」

 

「つまり俺は普通じゃない」

「異常な奴だ…」

「異常なものをあまりにも多く見すぎちまったせいだと思ってる」

(※リヴァイは「道」で過ごしすぎちゃった)

 

「だが明日…」

「アニの中からハンジが出てきて」

「異常事態に陥った場合、俺は誰よりも迅速に対応し、ハンジと話し合える」

 

「明日からまたあの地獄(特攻の再生)が始まってもだ」

 

(※リヴァイはたびたびあの日の悪夢を見続けていた、かもしれない)

 

「お前らも数々見てきたあれが……」

 

「明日からじゃない根拠はどこにもねぇんだからな」

 

「しかしだ」

「こんな毎日を早いとこ何とかしてぇのに…」

 

 

 

「それを邪魔してくる奴がいる」

 

 

 

「俺はそんな奴らを皆殺しにした異常者の役を買って出てもいい」

「そりゃ顔面の形を変えられてやるくらいのことはしなくちゃな」

「俺なら若者が恐怖に耐えながらバラバラに砕けるところを見せられ続ける地獄より」

「そいつらに殴られ続ける地獄を選ぶ」

 

「少なくとも…お前ら全員が参加する必要は無いからな」

 

「だがそれさえも…俺達がそれを握ることができたのなら」

「生まれてくる予定だった奴がだいぶ…死ななくて済むらしい…」

 

「結構なことじゃねぇか」

 

「すべては俺次第だ」

 

「どうもこの部屋は薄汚ぇネズミの匂いで充満しているな」

「どチビのネズミのよぉ」

 

「袋のネズミって言葉を俺は教えてなかったか?」

「これじゃあ俺がどっから逃げようと上からズドンだぜ?」

 

「それで?」

「ここでお茶会でもしてるって言い出す気か?」

 

「室内でできることはまだ色々あるぞ…編み物とか…」

 

「俺ならこんな場所で一生大人しくしてるなんてマネはしねぇ」

「そんな人生は嫌だね」

 

「こうは思わないかジャン」

「一生ハンジに脅えてネズミのようにコソコソ生きていくくらいなら」

「誰か一人を囮に使ってその間に逃げてやろうとは――」

 

「思わねぇよ」

 

「誰もがお前みたいな死生観で生きてるわけじゃないんだよ」

 

「……」

「ネズミのような人生だって必死に生きていけるだろ」

「…何もお前に貶されるような筋合いはねぇよ」

 

 

「…お前を犠牲にして俺らだけがのうのうと生きてても!」

「気にせずに生きていけるっていうのか!?」

「俺達は…あの日の壁外の世界を体験した!!」

「…もう何も知らない頃には戻れないんだよ!!」

 

「は?」

「そりゃお前の都合だろ?」

 

「当たり前だ!!」

「お前も自分の都合を通してみろ!!」

 

 

「誰だ……!?」

「部屋の中で騒いでる奴は!?」

 

 

 

 

 

 



 

安楽死計画を止める一番堅実な方法があれば」

「俺はそれに従う」

 

「他に方法は無かった………」

 

「それで!?」

「ネズミみてぇに檻ごと駆除されてしまいか?」

 

「てめぇの二つ名は、名前のせいでしょっちゅうがっかりされてるからな」

(※元のセリフは135話『天と地の戦い』の「てめぇの巨人は名前の割にしょっちゅう砕けてるからな」です)

 

(※がっかりされる例)

 

 

「…他に方法はあると思うか?」

 

「いいや…」

「でも…せめて、死ぬところまで足掻いてみようぜ」

 

「俺達はまだ調査兵団か?」

 

(↑※ジャンの盗賊団に入りたいリヴァイ)

 

「アルミン…」

「俺はどうしたら」

 

 

「アルミン?」

 

 

 

あらゆる展開を想定した結果

仲間の命が危うくなっても

選ばなきゃいけない

 

あの場に居た新兵と団長の命と

パラディ島の人類の命を

 

団長は選ばせた

 

仲間の命を切り捨てることを

 

何かを変えることができる人間が居るとすれば

その人は

きっと

 

大事なものを捨てることができる人だ

 

 

 

それを手放すことができなければ

パラディ島の人類は虐殺の危険に晒され続け

何世代にもわたり歴史は繰り返されていく…

 

全てを失う覚悟で挑まなければ…

 

必要なら自分の命も捨てなければ…

 

そうして戦わなければ勝つことなんてできやしないんだ

後のことは仲間に託して…

 

 

 

何度も……

 

何度も……

 

今、生きている人達が助かるためなら…

何が得かを考えて、誰かに大切な何かを諦めさせる

 

 

こんなことを未来の子供達に選ばせ続けていいのか?

 

 

いいわけが無い

こんなことが許されるはずは無い…

 

 

……だけど

 

 

「アルミン…指示をくれ」

 

 

「ジャンの手助けをしなよ…」

「僕にはわからない…どうすればいいか」

「さっきだってジャンはハンジさんの読みを当ててみせた…」

 

 

「ジャン…君の方が向いてる」

 

「その上で聞くが――」

 

「ハンジのこと…どうする?」

 

 

「アルミン…以前にも言ったが」

「俺は状況は読めるが、この場を打開できるような策は何も浮かばねぇ…」

「最終的にはお前に頼るからな…」

 

 

 

「争いはなくならない」

「でも、安楽死計画は間違っている」

「って……言うよ」

 

 

「ダメだったとしても…できる限りのことを行動で示さないといけない」

「じゃないと…アニの信用を得られない」

 

「彼女が頼りだ」

 

 

 

 

 

 

 

つづく

 

【感想やら考察やら】

というわけで、前半後半

なんかちょっとこう、色々と間違うかもしれないなあ…と思いながらも

こんな感じに仕上がりました

今後もちょこちょこ調整をいれるかもしれない

 

ハンジ登場で複雑化して、内容もヘビィな感じで

しかしながらハンジというキャラの特性というか、種なしスイッチという装置の特性というか、どうしてもギャグよりになってしまう

まあ、そこはやってて楽しかったんですが(てへぺろ~)

 

真剣なとこは真剣に考えつつ

本来なら適当にごまかしつつ遣り過ごしたいとかって思ってしまうんですが

 

ちゅねの考え(哲学?)は至ってシンプルで

何かわからなくなったら人間以外の動植物を見ます

人間以外の動植物には崇める“神様”がいるのか?

ちゅねは居ないと思ってる

だから逆に万物に神が宿るという考え方には馴染めたりするんだけど

対象が一点に集中していないので、結果的に存在が薄まってるからだと思います

“神”がいると思う時点で、すでに驕り高ぶっていて

つまり万物に神が宿るという考え方に馴染めるちゅねも驕り高ぶっているのだ

でも、そこはもういいじゃないか、人間だもの

だからこそ、良いわけないよね?

と思うこともできるわけで

 

こう書くと宗教を否定しているように見えてしまうので気を付けないといけないんだけど

宗教が必要な人が居るということは受け入れられる

サークル活動と一緒という認識

サークル活動は人生を豊かにしてくれるものだと思ってます

夢中になれるものがある人は幸せ、と書いた方が適切だろうか?

 

これが、ケニーの言っていた「酔っ払ってないとやってられない」なんじゃないだろうか?とも思う

 

とにかく

マルロ達は死ぬ必要があったのか?

ということを一番に考えました

 

マルロ達の親族になって考えた時、一番ムカつく人物は誰かっていうのを考えた時

一番はエルヴィン

次いでリヴァイ

です

 

で、リヴァイには同情の余地があるかなぁ、という感じでした

 

でもこれ、最初の時とまるで違う感想になっています

最初の頃はエレンとミカサがとにかくウザかった

早くエルヴィンに打っちゃえよ~

腹立つなあ

はいはい、大人が全部我慢すればいいのね

はいはい、はいはい

 

ハンジに一番しわ寄せが行ったな……

 

こんな感じ

 

ひとたび視点をジャンに移してみると、

そりゃあんだけ頑張ってアルミンじゃなくてエルヴィンを生かすって、そりゃぁねえわなってなる

若い人たちの成果を、偉い人達が偉いってだけで横取りするようなもんだ

という心境になりました

 

「お前ら…自分で何をやってるのか…わかっているのか?」

「エルヴィンを、調査兵団団長を、」

「見殺しにしろと言ってるんだぞ?」

というリヴァイのセリフも酷いもんだよね(^^;)

 

それこそ「上級国民の誰彼を……、上級国民の誰彼を(プルプル…)」「見殺しにしろと言ってるんだぞ?」

ってことと同じ意味じゃないか(^^;)

いや~わかんなかったわ~

 

油断してはいけないのは、まだ罠があって

「アルミンを! ずっと成長を見守ってきた主役級3人組のひとりでもあるアルミンを!!!」

「(死んで当たり前の道具でしかないベルトルトのために)見殺しにしろと言ってるんだぞ?」

 

落とし穴をひとつクリアしたとしても、大概は次の落とし穴に落ちる

 

以前のちゅねは、ひとつめの落とし穴の所で

「そうだーそうだー」

「ひっこんでろ三下~( `ー´)ノ」

と野次とばしてましたね

 

なんで年上ってだけで年下に譲らないといけないんだ???

というのが、ちゅねの根底にあるんですよ

 

なんで先に生まれてきたっていうだけで、少し遅れて生まれてきた奴に譲ってあげないといけないんだ?ムキーッ

っていうのと

ちゅねは年下として我慢してきたんだから、お前も我慢しろよなムキーッ

というのがある真ん中っ子です( ̄▽ ̄;)

 

以前とは立ち位置がガラリと変わった状態で、フロックの言動からフロックの気持ちを想像してみると、

フロックは一度エルヴィンを殺そうとしている

すごく憎しみを抱いてますよね

それを飲み込んだ

エルヴィンを死なせないと決意した原動力は

自分を(自分と同じだった仲間を)こんな目に合わせたエルヴィンへの憎悪だ

エルヴィンを生き返らせることは、何度でも同じような地獄を味わってもらうためで

復讐だった

その機会をリヴァイに奪われてしまい、リヴァイを憎み、エレンを憎み、アルミンを憎み、

でも、ハンジの訴えによりアルミンのことを諦めたミカサには少し仲間意識を感じた

エルヴィンの命令で死ぬことに合意した自分自身と重なったのではないだろうか?

だから、自分の意思を曲げないエレンのことを「子供」

自分とミカサは「大人」と思い込むことで溜飲を下げようとしたのではないか?

 

その後もフロックの中で感情はくすぶり続けた

そして4年後、エレンから計画を持ち掛けられたことで、思いがけずフロックに復讐を果たす機会が訪れた

調査兵団というものも、めちゃくちゃにしてしまいたかったのかもしれないよね

島の人達を救うことは正しいこと

と口では言いつつ

こんな大義名分無いもんね

もちろん、フロック本人がどこまで自覚していたかはわからないけれども

 

 

●ちゅねの苦心ポイント

まだイメージがつかめずモヤモヤしていた時に

リヴァイの状況(心境)を、女王ヒストリアと重ねることにしました

一応それで進めてみたものの、う~ん、自信ないなぁ~

このまま仕上げてもあんまり公開しようという気にならないな~

という鬱屈とした気持ちで

でも最終的には、「こういう迂回ルートもいいのではないかと思いまして」と言い訳を添えながら公開するしか無いよな~

なんて心境でした(^^;)

 

何はともあれヒストリア

本心としては嫌だけれども女王としての義務を果たさなければという気持ちと、逃れたいという気持ちで揺れ動く

リヴァイはジャンについて行きたい気持ちが強いのに、死んだ仲間のことを想えば自分だけが…というのと、安楽死計画を阻止しなければいけない気持ちもあり、どっちつかずの状態

 

31巻でオロオロしているミカサ、エレンという絶対的なものが無くったミカサにも重ねました

 

更に、「夢」と「義務(仲間への義理)」の挟間で思い悩み、リヴァイに選択させるエルヴィンにも重なっている

リヴァイの場合は、ジャンについて行きたい(=地下室に行きたい)が「夢」で、

「義務」というのが、死んでいった仲間と生きている仲間たちのために一生を檻の中で終えること

 

選ぶのがアルミンです

アルミンの選択→「ジャンの手伝いをしなよ」

ということで、アルミンはリヴァイに「夢」を取るように言いました

 

が、アルミン、投げやりに選んでます(笑)

今別のこと考えてんだから邪魔しないでっ!

って感じで

 

アニの中に封印されたはずのハンジが突然自分達の前に姿を現したのですから、アルミンはひじょーに焦っているのです

 

理想としていたエルヴィンの真実も知り、アルミンのアイデンティティはぐらぐら状態

ハンジからは「理解することをあきらめない姿勢」を買われて団長に指名されたわけだから、とにかく考え続けなければならない(^^;)

そんな時にリヴァイから「俺はどうすればいい?」なんて聞かれたので、アルミンの頭はパンク寸前

こうなるとなぜかアルミンはジャンに助けを求めるんですよね

 

アルミンはいつ頃からジャンを頼っていたんだろうか

遡ってみましょう

 

23話『女型の巨人』の時から?

切羽詰まった表情で「力を貸せ」と言ったジャン

ジャンを吟味するように見つめた後で応えるアルミン

アルミンが応えてくれたことにジャンは驚いたような顔をしているので

それまでジャンという同期生は、心を許せる仲間ではないという意識が少なからずあったよね

敵チームの人間というか

エレンとジャンは仲が険悪で、アルミンはエレンの金魚の糞だったから

 

この二人、目立たない所で信頼関係を築いていってるんだよね

気付かない間に少しずつエレンからジャンにシフトして……いるとは言わないか

アルミンがみんなの中に溶け込んでいったって感じか

そしてみんなはアルミンの能力を認め頼るようになり、アルミンはやがてザックレーへと変貌を遂げ(げふげふ)

 

元々エレンとジャンの正反対なふたりがいて、どちら側につくか?といった対立構造がありましたよね

3話『解散式の夜』でこそ、ジャンの意見に賛同する仲間はいなくて、エレンに言い負かされてしまった形になっていたのに

……リヴァイもミカサも、ジャンについて行った方が幸せになるというこの流れが、不思議な感じですなぁ

だから面白いんだよなあ

 

こう考えると、エレンとジャンの物語にも見える

リーダーとして成長していくエレンとジャンの物語

エレンは破滅を迎えて、もう一度チャンスを貰えて、文字通り生まれ変わって1からやり直すわけですが

アルミンは、エレンからもジャンからも頼りにされる相棒役として深く関わっている(ある意味損な役回り)

(かなり損な役回り、まさに孤高の存在)

 

エレンの失敗は、とんでもない「力」を手に入れてしまったことに尽きるのかなあ?

途中までは頑張ってたよね

海に行くまでは

みんなと一緒に

現実を知り、自分だけが知り、という状況になり

自分の寿命もあるし、ジークの寿命も迫ってるし

大切な仲間を守らないと

ヒストリアを家畜なんかにさせないという気持ちだけが先走った

で、仲間だったアルミンやミカサの気持ちのケアなんかしていられず(^^;)

「みんなまとめて安全な檻に入ってろ!」と、ついにみんなを豚さんとして扱ってしまう

 

リヴァイはジャンにくっついていった方が幸せになれるので、ジャンに頑張ってもらいました

どんなことがあっても引かせるつもりがないので必然的にカッコいいキャラになってると思います

 

ハンジの娘登場は、ほぼ出来上がった状態からの冒頭から読み直し時に追加されました

「お前が終わらせる物語だろ」のケニー死亡シーンのあとに、ふと40話『ユミル』のセリフを入れたくなったのですよ(改変してます)

前回の記事にて

↑これについて触れたこともあり、頭に残っていたのだろう

リヴァイを引っ張っている時、ハンジは何を思っていたか

一時は何もかも忘れて逃げようとしていたハンジ

もちろん、エレンの子を妊娠しているハンジで考えてますので(^^;)

 

リヴァイもリヴァイで、自分とハンジはそういう仲ではないと信じているんですが

じゃあ何でハンジはあんなのことしたんだ???

っていう心境ですから(^^;)

 

ハンジも、まさかリヴァイに想い人がいるなんて知らない

だからと言ってリヴァイをお腹の子の父親に仕立て上げてもいい理由にもならないし

どっちが悪いかって言えばハンジが悪い

ハンジが132話で死ななかったら、きっとハンジはお腹の子はリヴァイの子と偽っていたんじゃないかなあ?

その「もしも二人が結婚していたら」が、ちらっとお見せできたのでは……

 

一応(また)言っておきますが

ちゅねのオリジナル「もしもストーリー」ではないんですよ

一応テンプレに従いつつ作ったものなので

自分で一から考えてるわけじゃないんで

なんというか、楽というか

簡単とはいいませんけど

難しいことは難しいんだけど、テンプレを使いながらよーく考えていけば必ず出口があるので、ストーリーが最後までちゃんとある安心感があるのですよ

デアゴスティーニみたいな?(^^;)

 

というわけで、「もしもハンジとリヴァイが結婚していたら」のテンプレは40話のユミルとクリスタの雪山訓練です

クリスタがユミルの胸ぐらを掴むところが、132話のリヴァイがハンジに「心臓を捧げよ」と言ったシーンが思い浮かんだので、そこからスタート

真ん中のユミルの目元の画を見て瞬時に浮かんだのが

↓113話のリヴァイです

無垢の巨人になってしまった部下達に襲われるこのシーンのリヴァイは、かなり他とは違う表情ですよね

恐怖とか嫌悪とか、おぞましいものを目の前にした時のそれ

なので、少なからずそういうシーンとなる

こういうところは自分の感性を頼っているので、人によっては違うものが浮かぶところではある

ちゅねの場合は、事前の考察で、ハンジがリヴァイに×3(未遂)して、お腹の子の父親を偽装しようとしたというストーリーが下敷きとしてあるので、こうなってしまうのだ

 

結論から言えば、リヴァイとハンジの結婚生活はギスギスとしたものです

そもそも愛し合っている同士ではなかった

あくまでも気心の知れた友人という関係

ハンジはリヴァイを陥れてお腹の子の父親にしてしまったという罪の意識はあるだろう

リヴァイは他に好きな人が居たけれども責任を取る形でハンジと結婚したものの、生まれてきた子が本当に自分の子なんだろうか?という疑念が晴れない

 

ハンジは、まあ、夫婦仲が冷え切ってても、それはそれで割り切って関係を続けることにしていて、別れる気は一切ない

もしかしたら子供には父親が必要だという強迫観念みたいなものがあるとか??

娘の本当の父親がイェーガー派のエレンというのを娘には何が何でも隠し通すつもりなので、リヴァイが娘の父親でないとハンジには都合が悪いのだ

つまり、リヴァイと別れないのは娘を守るため

自分達が裏切り者の調査兵団だからというのがあるのかないのか

 

あ、そうか、瀕死状態のリヴァイを助けると決めた時に、既にハンジは選択してるんだ

フロックに大人しく従い、あのままリヴァイが殺されるのを黙って見ていれば自分は助かる

それなのにハンジはリヴァイを見殺しに出来なかった

うう、エグいなぁ…

 

裏切り者なので島では暮らせない=外の世界で暮らす

外の世界ではエレンは大虐殺を行った悪魔なので、娘がエレンの子であることは隠し通さないといけない

あと、何かを守るために無関係の人を巻き込んではいけないっていう教育方針だったんだろう

 

こういうハンジのお人好しなところはジャンも似ていて

だから127話冒頭で、ジャンはハンジの呼びかけを無視できなかった

 

そういうジャンの性格はすでに18話『今、何をすべきか』で示されているんですよ

要するに、紳士的

 

話を戻して

ハンジの娘は、母や自分に対する父の冷めた態度を普段からなんとなく感じ取っている

ひょうひょうとして優しくて面白い母は好きだけど、能面みたいな顔で冷たい父のことが好きになれない(だんぜん母派)

リヴァイも、諸々の事情や感情から、どうしても娘を心から愛することができないことに悩んでもいることもあり、無口な娘にじっと見つめられるだけで、何か責められているような気持になってしまう

ハンジの娘にしたら、無理にリヴァイを父親にするよりも、母娘で暮らしていたほうが穏やかに暮らせる可能性大

実の親子でも、性格が合わないことってありますよね(^^;)

血の繋がりが無くてもうまくいく家庭もあるだろうけど

 

ちなみにちゅねは継母がいたことがありまして、最初の頃はお互い仲良くやろう努力していたと思っていますが

ちゅねの元来の引っ込み思案な性格もありまして、打ち解けるのは難しかったですね

どんどん委縮してしまったので、そのうち必要最低限のことしか喋らなくなり

「私はあなた達の家政婦」「あなたは怖い」とまで言われちゃいまして

ちゅねにしてみれば、「あなたの方こそ怖い」だったのだが…(^^;)

離婚してくれた時は、ものすごい解放感がありました

地獄の期間だったな、あれは

(当時はそりゃ継母大嫌いの一択でしたが、大人になってみると継母に同情すべき点も見えてくるというね…)

(そもそもちゅねの性格的にうまくいく確率はかなり低かったのだ)

いや、継母が強烈な人だったことに変わりないけど

向こうにしてみたら、陰気くさい子だったね、きっと(-_-;)

こりゃ、あれだな、ちゅねは10代の頃に一度、離婚の疑似体験(夫の立場)をしておるのだな…(違うか)

 

 

リヴァイは不戦の契りをするほど一途に想い続けていた人がいた

仮にホントにハンジを妊娠させたとしても、その経緯は、×3された上でのことです

リヴァイに出していない自覚はあっても証明はできないどころか、相手が妊娠している

さあ、リヴァイになって考えてみるんだ!

 

ええと、一応リヴァイの擁護エピソード

リヴァイはエレンから、ミカサはエレンとの子を妊娠していると嘘をつかれています(たぶん)

それでもお腹の子の父親になるからミカサと結婚したいとエレンに申し出た(たぶん)

んで、ミカサに逃げられそうになったから×3した(たぶん)

たぶん、仮にミカサがエレンの子を妊娠してたとしても、こっちパターンはうまくいく(あくまでもリヴァイとミカサの場合です)

 

この対比(^^;)

 

血の繋がりがどうのこうのじゃなくて、

ハンジパターンは、騙し騙されてる関係で、最初っからお互いの間に信頼が築けていないので、なかなか難しいんじゃないだろうか?

リヴァイの方には、あったかもしれないキラキラな夢への未練があるので、憎しみが湧いてきちゃうのは致し方なし

 

子供にどす黒い感情を抱いてしまうなんて、何の罪もない子供が可哀想

と言いたいのはやまやまですが

いや、なんか、さすがにリヴァイが、気の毒だと思うよね?

よっぽどのことが起きない限り、浮かび上がってこなかった嫌な感情であると思うんですよね、こういうのって

出来れば一生向き合いたくない醜い感情でもあり…

 

リヴァイ兵士長に限って、何の罪もない子供にそんなどす黒い感情を抱くなんてアリエナイ

なんていう考えは、ちゅねには毛頭ない

 

 

8話『咆哮』でジャンが仲間の死を利用したことや、ミケの死に際の「いやあ!」とかさ…

あんまり人に見せたくないけれども、割と人間としてフツ―なんじゃないか?

みたいなところ

 

排泄や性欲なんかの類も、フツ―のことなのに見られたり知られたりすると恥ずかしいでしょう?

進撃の巨人】は、こういうところをぐりぐり描いてるわけで

恐怖心を抑えて、自分の命と引き換えに赤の他人の子供を救えるか?

みたいな

見ず知らずの子供が盾になってくれたおかげで自分は助かった

そんな時、自分が助かったことにホッとしたところはないか?

自分の人生がまだ続くことに幸せを感じないのか?

みたいな

 

逆パターンでも、見ず知らずの子供を助ければ、その子の親族である見ず知らずの人達は幸せになるだろう

その人たちは自分に感謝するだろう

それで自分は満足なのか?

 

そういうような描写が読者に絶望を感じされることにも繋がってもいるんじゃないかなあ?

と分析しました

 

まあ、その瞬間は、そんなこと考える間もなく、恐怖しか感じなかっただろうとフロックは言ってますけど

実際にフロックがそうだったのだろう

 

そのフロックが、自分の命よりも尊厳を選ぶ敵を、敬意を示して即撃ち殺しているのだから

作者は明確にそこを突いている

 

 

あくまでも「もしもの話」の方ですが

ハンジの娘は、悪いのは全て父だと思っているのですよ

父が、母と自分を苦しめている

こんなに嫌な空気なのは、父が優しくないせい(父が自分たちを愛していないせいだ)

でも真実を知れば、自分は父と母の間に出来た子供ではなく、母は父を騙していて、父は被害者だったという物語です

 

ハンジが死んだおかげで、ハンジが自分の子を妊娠するかもしれないという未来そのものが消滅したので、リヴァイは悩む必要もなくなり、自由になった

という事実のみが残った

 

似たパターンなのが、カヤとライナーで

ファルコの子を妊娠したカヤとライナーは形式上の結婚をするけど、二人は少しずつ惹かれあうようになり、やがて本当の夫婦になって子供ができて

そんな中、立派に成長したファルコがカヤを迎えに来て、驚愕の事実を目の当たりにして驚愕してライナー危うし

おそらく、ファルコはカヤと結婚する気だったのに、まだ若いからもっと経験を積んだ方がいいとライナーに説得され、折れる形で旅に出たんじゃないのかと

それなのに、なにオレの女とイチャついて子供作ってんだよっっ、と

ライナーはライナーで、ファルコのこれはただの若気の至りで、とりあえず二人を引き離せばファルコは頭が冷えるはずと思った

けれども出来てしまった子供には罪はないから、この責任は自分がとろうとライナーは考えたわけだ

再会したファルコの怒りを見て、ようやく自分の過ちに気が付くライナー

たぶん悲劇です

この物語の終結は、カヤと幼馴染君の再再婚

 

ジャンとガビのパターンも、ちょっと似てます

ジャンはガビのことを愛していたわけじゃないのに、むしゃくしゃした勢いでやっちゃって、子供出来ちゃった

ジャンはガビに対して罪悪感でいっぱい

こちらは一生懸命に家族になっていく物語です

 

ジャンの後悔として、あの時フロックを突き飛ばさずにイェレナ達と一緒に連れて行っていればフロックが死ぬことはなかった

という想いがあるんじゃないかと、ふと思いました

フロックのことを読み違ってしまい、寄り添ってあげることができなかったことを悔いている

 

 

マルロについて

たしかにマルロは後悔はしたかもしれないけど

マルロが最期に思い浮かべたのは呑気に寝ているだろうヒッチの姿なので

少なくともマルロ自身は、自分自身でしっかりと選んで調査兵団に入ったという自覚がある

ヒッチが必死に止めたのにも耳を貸さなかった自分自身を悔いたのだろう

ジャンからも洗礼を受けていたわけで

少なくとも他の、急募で集まってきた新兵のように調査兵団に「騙された」とは思っていないハズ

 

だからマルロに関しては「調査兵団として敗れるのなら奴も本望だろう」とジャンが思ったのは当たらずとも遠からずだったのではないかと思いました

マルロは自分と同じというのはフロックの思い込み

 

そして「島のみんなのため」と言いながら死んでいったフロックに、ジャンは「お前らしくない」と思っていた

 

フロックの本心はあくまでも「調査兵団に入りウォールマリア奪還作戦に参加したことを後悔」で、そこは変わっていない

「行かないでくれ」も、行ってしまおうとするジャン達に向けての言葉かもしれないよね

自分を置いて行かないでくれ

 

自分だけ置いて行かないでくれ、かな?

仲間外れにしないでくれ

 

「島のみんな、殺される」「俺達の悪魔、それだけが希望」というのは、エレンを止めようとしているジャン達に懇願しているのではなく

せん妄状態に陥り、「獣の巨人」に特攻しているという幻覚を見ているんじゃないだろうか?

エルヴィンが死に際に「先生…」とうわごとを言い出したのと同じで

「島の人を守るため」と必死に自分に言い聞かせて恐怖を押し殺して特攻

そう思わないとやってらんなかった

 

というわけで

ハンジが引き連れてきた亡霊の中にマルロが居るのは不自然だと思ったので、マルロはあえて消しましたが

かといってハンジが従えて出てきた旧調査兵団メンバーたちについて考えると矛盾してます(^^;)

 

重要なのは、フロック(+特攻メンバー)がハンジ側で現れたこと=生まれてきたことを後悔していること

です

 

その他はすべて幻です

(たぶん)

(ハンジに従ってる仲間は居ませんので)

(アニだけなのですハンジの味方は)

(そこがアルミンとアニの関係に亀裂を生む原因になるんだろうね…)

(あとリヴァイがハンジを切っていません)

(ハンジが一方的にリヴァイを憎んでいる状態かな?)

 

 

ハンジにとって呪いとなってしまったのがサネスの言葉だったように

アルミンの場合、それがエレンの言葉となっています

↑これがずっとアルミンを苦しませることになる

だからジャンの中にケニーがいることを知っているアルミンは、ちょっとしたことでオドオドしちゃっているのです(^^;)

 

ジャンはジャンのままだし

アルミンはアルミンのままだし

アニはアニのままなのですが……

 

疑心暗鬼ですな

(あと「理解することをあきらめるな」も呪い?)

 

 

 

 

【今回の解説】

ハンジと他3人のやり取りのベースとなっているのは99話~のエレンとライナーとファルコ

121話のエレンとジークとグリシャです

 

それぞれ誰を当てはめていくかで苦心しました

 

99話~の構成は

ライナーの元に現れたエレン

ふたりを傍観するファルコ

その背後で進行しているのが、ヴィリー・タイバーによる昔話です

 

この昔話部分に、80話『名も無き兵士』を持ってきました

これはハンジが出てきて

ハンジ再登場となればリヴァイを圧迫面接

リヴァイを責めるなら80話『名も無き兵士』と、とんとん拍子に決まりました

 

というわけで、80話『名も無き兵士』が背後で流れる

その流れに合わせて話を組み立てていきます

厄介なのは、テンプレとなる99話の登場人物はエレンとライナーとファルコの3人ですが

使わないといけないキャラはハンジとリヴァイとアルミンとジャンの4人です

 

一番アクロバットなことをしたのは

ライナーは終始エレンに怯えていましたが

その部分をちゅねは思い切って、リヴァイに怯えるハンジにしてみました

 

もちろん最初はハンジに怯えるリヴァイにしようとしていたのですが

どうもうまくつながらず

そこでテンプレを121話のエレンとジークに変えたところ

エレンの「あの景色を…」という陶酔画像が

 

これになりました

 

そしてハンジを見つめるリヴァイが、こうなったので

「あれ、逆か?」と柔軟に対処

 

考えていた展開と変わってしまったと度々言っていたのは、こういうことが起きているからなんです

こういうことが起きるとテンプレ通りに進めることができず、他のテンプレ探しに行く、ということが多いかな

 

会話の流れを見てみますと、新兵達(15歳くらい?)を恫喝して無理矢理特攻作戦に参加させたエルヴィンとリヴァイの非情な決断に、ハンジは心底怯えたということになる

うん、アリエル

ハンジはエルヴィンの様に非情になれないことを苦悶していたわけだから

 

ちょっと話がずれますが、エレンの母親が死んだ要因はライナーにあったよね

が、ライナーも更に大きな要因に巻き込まれた被害者のひとりという側面がある

これをハンジとリヴァイに当てはめると、エレンの母親ポジションは誰になるのか?

 

何も悪いことはしていない

ただそこで生活していただけで巻き込まれた人物

 

ちゅねは、ハンジのお腹の子だと思うな、やっぱり

 

で、エレンの怒りがそれだったように

ハンジの怒りの中心には犠牲にしてしまった娘がいることは確か、かな

 

 

「いいやアルミン」

「君もジャンの話を聞くんだ」

 

ハンジ登場シーンのセリフは、当初はこれでした

テンプレとして使っているのが99話『疾しき影』なので、ライナーの罪を責めるエレンのセリフをそのまま使おうとしました

けど、ちょっと気に食わなかった

他に何も浮かばなければそのままにするんですが、今回は121話『未来の記憶』から「忘れたのか」というセリフに置き換えることにしました

圧迫は圧迫でもエレン→ライナーではなくて、エレン→グリシャの方に切り替え

アルミンを次期団長に指名したのはエルヴィンではなくてハンジです

アルミンを指名した理由は「理解することをあきらめない姿勢」です

そのことを「忘れたのか?」と前団長としてアルミンに思い出させた

 

という方のがしっくりきたので

 

ハンジが何に対して怒っているのか、というのも

最初は、新兵達をエルヴィンが恫喝して無理矢理特攻させたことだろうと思っていて、そのつもりで作業を進めていたのですが、途中からどうにも違和感が出てきたので、

一度立ち止まってじっくり考えなおしました

 

「壁の外で人類が生きている」

この仮説をエルヴィンが仲間達に黙っていたことに激怒している

 

これだ

 

リヴァイは、無垢の巨人が元人間だったこと(不確定)と、ハンジの調査報告を受けたエルヴィンが不気味な笑いを浮かべたことでそれを察した

 

ハンジの怒りポイント

不確定情報でもちゃんと報告しろ(怒)

 

 

【おまけ】

そういや前回、未来の風景がチラッと登場しましたが

それのジャンとガビバージョン

 

「中に入ろう、ガビ」

 

 

「もっと体をいたわらないと」

 


ガビが嬉しそうで何よりです( ̄▽ ̄;)

二人の結婚生活は、ガビを妊娠させてしまった現実に心が追いついていないジャンをガビがぐいぐい引っ張っていく的なものをイメージしてます

まあ、ガビは、意中の男と結婚できて嬉しくて仕方ないって感じですが

(憧れのグリシャ先生と結婚できた時のカルラ的な)

もしかしたら養豚場の社長はジャンなのかもしれん

リヴァイ、副社長?

ジャンとリヴァイの関係は、上司と部下なのか、共同経営者なのか…

 

ガビの殺し文句は95話『嘘つき』より

「私がジャンの子供を生めば、ジャンの血は私の中できっと…生き続ける」

「人に言えない辛いことも二人でわかり合えるよ」

「大丈夫」

「きっと…二人で力を合わせれば」

「私達の未来は切り開けるから」

 

↑そしてまたこの笑顔

 

やだもう、か わ い い ~~ (n*´ω`*n)

ガビたん

ガビたん

 

『ジャンとガビたん物語』、実際にやってみたら想像だにしなかったエグいエピソードがテンコ盛り、なんてことになるんだろうけど

…やる予定はありませんが

 

ちなみに、リヴァイとミカサの子供は実はジャンのタネ(合意)、なんていう内容にはちゅねは絶対にしませんよ( ̄▽ ̄;)

 

2022.9.8 修正箇所

「倫理観」という言葉を、原作通りに「死生観」に修正しました

理由は「死生観」の意味がいまいち飲み込めなかったので、今回リヴァイが言う場合に使っていいものか判断付きかねてたので

 

tyune.hatenablog.com