※単行本33巻までのネタバレあり
34巻で完結というわけですね
もう少し待てば結末まで一気に読めたのか……
完結済みの漫画を一気に読むときの贅沢感が、とてつもなく好きです
それと同じくらい、いろんな人の感想や考察を読むのが好きです
アニメ組だったちゅねが23巻から単行本を買った理由は、考察や感想が読みたかったからです(^^;)
考察が読みたい欲が抑えきれずにクリックしているうちにネタバレを食らい、ええーい、単行本を買ってしまえ!となりました
冒頭に貼り付けた動画にて、「どんな結末を思いついてもファンは受け入れてくれる」という諌山創のコメントが紹介されていたのですが、ちょっと気になることがありまして
というのは、『ベルセルク』の蝕の中にこのようなセリフがあるからなんですが
「彼らは あなたを許すでしょう」
「たとえ 今は絶望に打ちひしがれていても」
「あなたを暖かく迎え入れるでしょう」
これ、ゴットハンド(悪魔の神みたいなもの)が『鷹の団』団長グリフィスをそそのかしているところなんだけど、
セリフの中の彼らとは、グリフィスを信望していた『鷹の団』メンバーのことで、このあとグリフィスは自分が復活するのと引き換えに、仲間を生贄にささげてしまいます
要は「みんな殺しちゃってもいいよ」と決断しちゃったんです
「国を手に入れる」というグリフィスの夢に賛同してついてきたのだから、その夢を叶えるためだったら死んでくれるよね
殺される瞬間は絶望してグリフィスを恨むかもしれないけれど、最終的には受け入れて赦してくれるよね
グリフィスが夢を叶えることが、みんなの夢なんでしょう、と、こういうわけです
これだけ聞くととんでもないクズ野郎のグリフィスですが、ボロボロになる前は『鷹の団』のみんなの期待に応えようと、身を削り身を捧げて頑張っていました
だからこそみんなグリフィスを信頼していたし、文字通りのカリスマだったんですよ
このグリフィスの行為とは比べてはいけないのですが(^^;)
多くのファンを抱えている現状で諌山創はカリスマといえますし
「どんな結末を思いついてもファンは受け入れてくれる」という諌山創と、どんな結末だろうが信じてついていくというファン
状況が………かぶりませんか?
さ、捧げられちゃう( ( ( ( ;゚Д゚)))
なんつて
「どんな結末を思いついてもファンは受け入れてくれる」
なんだろうか、どことなく読者から失望されることを警戒しているような、そんなふうにも受け取れてしまうのですが
それなら逆に、どんな結末だったら失望するのかを考えてみたら、ありがちなのは夢オチとかですかね?
「は?」
「なにこれ」
「読んで損した」
系ですよね
ちゅね的に過去最大級に脱力した漫画のラストは『奇面組』でしたが、当時子供だったちゅねは夢オチと受け取り「は?」となったんですが、改めて今ネットで考察を検索したらループという受け取りかたもあることを知りました
たしかに夢オチよりはループのほうが救いがあります
夢オチだと存在自体が無くなってしまうことになるから、「はあああああ?」と怒りが湧いてくるんですよ
ループにしても、ちゅね的に脱力感は否めませんが
キャラに愛着を持ち一喜一憂しながら読んでいましたから、その度合いが強いほど「これまでの感情を返してくれ」となってしまうんですよ
と、こんな感じなのが失望かな、と
ちなみに『進撃の巨人』におけるループ説は拝見しておりますが、その説はちゅねは大好きだったりします
旧リヴァイ班が生き残るルートが存在するとか、読んでてすごくワクワクしました
表紙についても興奮しました
いまだにかつての調査兵団メンバーのほとんどが死んでしまったことが残念でならないんですよ
残酷なほうが面白いだなんて意見を読むと、そんな殺生な……とか思ってしまう(^^;)
希望があるほうが好き
ということをつらつら考えながらループのことを考えていたら、ふと鈴木光司の『ループ』のことを思い出しまして
言わずと知れた『リング』三部作
そういや始祖ユミルの姿って貞子に似てるよな、とか
『らせん』では処女懐胎みたいな描写があったな、とか、かなりうろ覚えだけど
え、まさか仮想現実なんてことある? なんて思ったら、33巻でのアルミンのモノローグが気になって気になって仕方がなくなってしまいました
「まだ…僕らが知らない 壁の向こう側があるはずだと… 信じたいんだ」
この時に描かれる鳥の目も気になるでしょう
(アルミンはこの世界の何かに気が付きつつある)
ちょうどそのシーンで描かれるているのがエレンの頭部で
そこに繋がれているのが、まるでコード(ケーブル?名称がわからん)に見えてくるという
この世界のカラクリが明かされたら物語はおしまい、というようなこと作者が言っていなかったでしたっけ?
どこかで読んだ気がするんだけど
……ということから妄想して導き出したのが、『心臓を捧げよゲーム』という仮想現実の世界( ̄▽ ̄;)
心臓を捧げることが出来た(個を捨て他を尊び公のために死ぬことが出来た?)人はゲームクリアすることができます
出来ずに死んでしまった人は生まれるところからやり直しです
そしてクリアできた人は、心臓を託されて仮想現実に残されている人達のことや、ついさっきまで自分がいた世界を覗き見ることが出来ます
鳥の目にはカメラが仕掛けられておりますので、あらゆる視点でお楽しみいただけます
まあ、高みの見物ですね
どうですが、これ、ある意味脱力しませんか(^^;)
エルヴィンが言った「仲間たちは俺らを見ている」「捧げられた心臓がどうなったか知りたいんだ」は、本当にそこに仲間たちの目があって見ていたという可能性が!
33巻でハンジが死にましたよね
ちゅねも号泣しました
ネタバレでハンジが死ぬことは知っていたのですが、あんなにも綺麗に描いてくれるとは思わず、残酷描写が描かれなかったことが、こんなにも心が揺さぶられて涙が出るものなのかと自分でも驚きました
が、待ってください
巨人に踏みつぶされて絶命すると同時に世界が切り替わり、驚くハンジの顔が描かれるじゃないですか
そうしてエルヴィンから労いの言葉をかけられたハンジに、「なんだよ、こんなカラクリかよ」なんて吹き出しがついたら、どうします?
一気に涙が引っ込みましたよ(^^;)
いや、もうハンジが死に行くシーンの一連が辛すぎて、読み返すのもつらくて、思い返しただけでも涙が出てしまったのですが、調査兵団たちに迎え入れられるシーンが死後の世界ではなく、むしろあちら側が現実世界で、ハンジはゲームをクリアしただけで実は生きているんだと思ってしまったら、泣くどころか喜ばなくちゃいけなくなるじゃないですか
ほんとーに辛かったですね、怖かったでしょう、と(^^;)
(スミマセン「なんだよ、こんなカラクリかよ」は乱暴すぎました)
だから本来アルミンは既にゲームをクリアできていたはずなのに、エレンとリヴァイの私情により仮想現実世界『心臓を捧げよ』に引き戻されてしまったという
エルヴィンはリヴァイのおかげでクリアできた←
や、すみません、少なくともこう考えている間の時間は楽しかったです
登場人物の“死”の意味が軽くなることで物語の重みは減るだろうと、失望という観点から逆算してみました(^^;)
なーんて、
ハンジの死を綺麗に描いたことにも意図があるんじゃないのか
種明かしの一端なのではないのか
もう疑心暗鬼状態で……
追記
仮想現実系だったとして、ミカサの頭痛がゲームクリアできずに死んでしまったと考えた場合
カルラが食べられたあと
→ 助けに来たハンネスの手を振りほどいてカルラを助けに行き巨人に食べられた?
→ 母が死ぬ→人さらいに攫われた時に起きた頭痛との連動?
人さらいに攫われて拘束されている時
→ エレンに「戦え」と言われても勇気が出ず、二人とも死亡?(エレンはクリアできそうだけど、あれか、「害虫駆除」と言う子はクリアできませんとか)
→ サシャとカヤのエピソードとリンクさせて、「父も母もいないこの世界に生きていてなんになるの?」と生きる希望が持てずにアッカーマン発動せず死亡?
ルイーゼ親子
→ ??? 人さらいの時に起きた頭痛との連動ですかね?
ライナー達にエレンを奪われたあと
→ アルミンの静止を振り切って1人でエレンを追い死亡?
(2ターン目は女型の巨人戦が教訓となり1人では無理だと思いとどまった?)
アルミン丸焦げ瀕死状態
→ リヴァイを殺そうとして逆に殺された(うわ、ドン引きだ)
とするとハンジは一見リヴァイを助けたように見えて、実はミカサを助けたのかも
懲罰房にて
→ エレンとアルミンの寿命を知り絶望して自殺(ちょっと強引?(^^;)
懲罰房ルイーゼ
→ これもルイーゼが過去の人さらい事件を思い出す引き金になっているから、過去の頭痛との連動なのかも?
エレンから「嫌いだった」といわれた時
→ これも人さらい事件の頭痛との連動なのかなあ?
ミカサは15歳にして、何回か死んでるのかもね
こう考えると、リヴァイも何度も死んでやり直していそうなんだよなあ
それこそアルミン丸焦げ瀕死状態の時なんか、何度かエルヴィンを生き返らせていそう
一度はミカサを殺して(うわドン引き)
サシャが9巻で死ぬ予定だったというのも、この時にサシャが条件をクリアしたからと考えられないか?
言葉は悪いが、あとは死ぬだけという状態になっていた
……人類浄化プログラムとか(^^;)